ブログ記事「成年被後見人の確定申告」
昨日2月16日より、令和2年分の確定申告期間が始まりました。
後見人の方は、
成年被後見人(サポートが必要な方)の確定申告につき、確認が必要となります。
特に、後見人ご自身が会社員等で確定申告が不要な方は、確定申告があまり身近でないと思います。
今回は、後見人の立場として、注意が必要な確定申告等のポイントを2点を
あげてみたいと思います。
①成年被後見人は、所得の障害者控除(所得税法79条)の適用がある。
所得税法では、障害者控除の対象となる範囲として、
(1)~(8)まで挙げられています。
(国税庁HP https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1160.htm)
このうち、成年被後見人は
(1)「精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある人」に該当し、
「特別障害者控除」(控除額40万円:令和2年分現在)が適用となります。
なお、適用は成年被後見人のみであり、被保佐人・被補助人には適用されません。
②所得がない場合でも、住民税の申告が必要な場合がある。
成年被後見人の方が、
遺族年金・障害者年金等(所得に該当しない)で生活されており、所得がない場合でも、
国民健康保険料・後期高齢者医療保険料・介護保険料の減額・免除を受ける場合、
お住いの市区町村へ「所得がなかった」として住民税申告書の提出が必要な場合があります。
保険料の減額・免除が適用となるはずなのに見落とされることのないよう注意が必要です。
住民税の申告について疑問点がある場合は、市区町村の税務課が相談窓口になります。
以上、ポイント2点を挙げてみましたが、後見登記事項証明書の添付が必要となる場合もありますので、早めに準備を始めるとよいと思います。